以前「犬の緑内障」の話をしました。緑内障は失明するとともに不快感を伴う病気です。視覚を失い、眼球拡張の進行や閉瞼不全に伴う角膜潰瘍などが起こる際には、救済処置として上記の眼内シリコンボール挿入手術(義眼手術)を行う事があります。人における義眼手術とは、眼球摘出の後に人工義眼を眼球摘出部位にはめ込みますが、動物の場合は違います。下記の図のように眼球の白目部分を広範囲に切開、眼球の中身を除き、そこにシリコンボール(スーパーボールのような球体)を挿入する方法です。人に
-
術前眼球
明かな眼球拡張と点眼剤による縮瞳が観察される
-
手術直後
眼球保護の為に眼瞼縫合をしている
-
術後1カ月ほど
眼瞼縫合を解除、周囲からの血管新生がみられる
-
術後3カ月ほど
血管新生が消失
術後の顔貌
パッと見たときはどちらの眼を手術したのかわからないくらいです。
ちなみに右眼(写真左側)を手術してます。